バンドが解散して何もやることがなくなった。
アパートでじっとしていた。
が、2or3日が限界だねー。外に出ることにした。
割と近い大学の食堂に紛れ込んで安いめしを食うとか、NHKの食堂で安いめしを食うとかだ。がしかし、
いくら安いめしといっても食べるだけでは何も実りがないので、新宿の街を朝からぶらついた。とにかくぶらぶらぶらりとあてもなく、フーテンの松って感じかな。
その内新宿にはライブハウスがたくさんあることを発見した。しかもPIT INNなんかでは朝の部や昼の部はかなり安い値段で入れることが判明、おそるおそる朝の部に入店してみた。薄暗い店内にがいコーヒーまばらな人たち、そして暗くてさっぱり解んないフリージャズ。
油断してつい寝てしまった!
が、周りを見回すとみんな寝ていた・・・・だよね。
数日そんな日やあんな日過ごしたときに、昼の部の看板に「出演・・・・ソウルメディア」朝の部から比べると値段は高いのだが「ソウル」と云う文字に惹かれて入ってみた。演奏が始まるとすぐに僕の目と耳はダニーハザウェーがかぶっていたような帽子のベーシストに釘ずけになった。すばらしいグルーブに心が躍った。
彼こそ名ベーシスト岡沢章氏だったのだ。このあと数年後に一緒に仕事することになるなんてまったく考えていなかった僕はこのバンドを何回か追いかけることになる。正樹もうすぐ20歳の頃。
No.20 「新宿のダニー」

